適用 (対象)
スクリプトをサポートする HTML 及び XHTML。この達成方法では、JavaScript 1.4 の try/catch 構文を用いる。
これは、次の達成基準に関する達成方法である:
- 達成基準 3.2.2: 入力時 (十分な達成方法)
- 達成基準 3.2.5: 要求による変化 (十分な達成方法)
解説
この達成方法の目的は、ウェブページの他の要素を更新する select 要素において onchange イベントを正しく使用する方法を示すことである。この達成方法は、コンテキストの変化を引き起こさない。ウェブページに一つかそれ以上の select 要素があるとき、一方の onchange イベントは、そのウェブページの別の select 要素における選択肢を更新できる。そして、select 要素によって必要とされるデータのすべてが、ウェブページの中に含まれている。
ウェブページでの音声読み上げ順序において、選択によって変更されるアイテムが、トリガーとなる select 要素の後にあることに注意することが重要である。これは、支援技術が変化を察知するのを確実にし、変更されたアイテムがフォーカスされたとき、利用者は新しいデータを認識する。なお、この達成方法は、ユーザエージェントによる JavaScript のサポート状況に依存する。
事例
例 1
この事例には、二つの select 要素がある。最初の select 要素でアイテムが選択されたとき、二つめの select 要素の選択肢が適切に更新される。最初の select 要素には、大陸のリストがある。そして、二つめの select 要素には、選択された大陸に位置する国々の一部のリストがある。onchange イベントは、大陸の選択に連動している。大陸の選択が変わると、国の選択肢は、ドキュメントオブジェクトモデル (DOM) を通して JavaScript を用いて変更される。必要であるすべてのデータ、国と大陸のリスト、はウェブページの中に含まれている。
以下のコードの概要:
- トリガーとなる select 要素の大陸ごとの国々のリストを含む countryLists 配列
- 大陸の select 要素の onchange イベントによって呼ばれる countryChange() 関数.
- ウェブページの本文の select 要素を作成する XHTML コード
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" "https://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd"> <html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="en" lang="en"> <head> <meta http-equiv="content-type" content="text/xhtml; charset=utf-8" /> <title>Dynamic Select Statements</title> <script type="text/javascript"> //<![CDATA[ // array of possible countries in the same order as they appear in the country selection list var countryLists = new Array(4) countryLists["empty"] = ["Select a Country"]; countryLists["North America"] = ["Canada", "United States", "Mexico"]; countryLists["South America"] = ["Brazil", "Argentina", "Chile", "Ecuador"]; countryLists["Asia"] = ["Russia", "China", "Japan"]; countryLists["Europe"]= ["Britain", "France", "Spain", "Germany"]; /* CountryChange() is called from the onchange event of a select element. * param selectObj - the select object which fired the on change event. */ function countryChange(selectObj) { // get the index of the selected option var idx = selectObj.selectedIndex; // get the value of the selected option var which = selectObj.options[idx].value; // use the selected option value to retrieve the list of items from the countryLists array cList = countryLists[which]; // get the country select element via its known id var cSelect = document.getElementById("country"); // remove the current options from the country select var len=cSelect.options.length; while (cSelect.options.length > 0) { cSelect.remove(0); } var newOption; // create new options for (var i=0; i<cList.length; i++) { newOption = document.createElement("option"); newOption.value = cList[i]; // assumes option string and value are the same newOption.text=cList[i]; // add the new option try { cSelect.add(newOption); // this will fail in DOM browsers but is needed for IE } catch (e) { cSelect.appendChild(newOption); } } } //]]> </script> </head> <body> <noscript>This page requires JavaScript be available and enabled to function properly</noscript> <h1>Dynamic Select Statements</h1> <label for="continent">Select Continent</label> <select id="continent" onchange="countryChange(this);"> <option value="empty">Select a Continent</option> <option value="North America">North America</option> <option value="South America">South America</option> <option value="Asia">Asia</option> <option value="Europe">Europe</option> </select> <br/> <label for="country">Select a country</label> <select id="country"> <option value="0">Select a country</option> </select> </body> </html>
動作例: 動的なセレクトメニュー
参考リソース
参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
検証
手順
- トリガーとなる select 要素 (この事例では、大陸を選択するセレクトメニュー) に移動し、選択肢の値を変える。
- トリガーによって更新された select 要素 (この事例では、国を選択するセレクトメニュー) へ移動する。
- 一致する選択肢の値が、他の select 要素に表示されていることを確認する。
- トリガーとなる select 要素へ移動し、選択肢へ移動するが、値を変えない。
- 一致する選択肢の値が、関連付けられた要素にまだ表示されていることを確認する。
関連付けられた要素の変化が認識されることを確かめるために、select 要素を支援技術を用いて検証することが望ましい。
期待される結果
- #3 及び #5 の結果が真である。