適用 (対象)
全てのウェブコンテンツ技術
これは、次の達成基準に関連する達成方法である:
- 達成基準 1.2.3: 音声解説、又はメディアに対する代替 (収録済) (より具体的な手法を用いる十分な達成方法)
- 達成基準 1.2.8: メディアに対する代替 (収録済) (より具体的な手法を用いる十分な達成方法)
解説
この達成方法の目的は、同期したメディアの提示により情報を提示するアクセシブルな代替方法を提供することである。
同期したメディアの提示において、情報は次のようにさまざまな方法で提示される。
- 発話 (会話)
- 音 (自然及び人工)
- 場面及び背景
- 人や動物などの行動及び表情
- テキスト又はグラフィック
- その他
これらと同じ情報をアクセシブルな形式で提示するために、この達成方法には、同期したメディアと同じ話を伝える、及び同じ情報を伝える文書を作成することが含まれている。この種の文書は、脚本と呼ばれることがある。その脚本には、重要な会話や行動のほか、話の一部となっている背景などの説明が全て含まれる。
同期したメディアを最初に作成する際に実際の脚本が使われていた場合、ここから始めるのがよい。ただし、制作及び編集において、同期したメディアは通常、脚本とは異なるものに変更される。この達成方法では、同期したメディアの最終版での実際の会話及び内容に合わせて、オリジナルの脚本を変えることになる。
さらに、同期したメディアの特殊なタイプによっては、同期したメディアの再生時に特定の個所で起きるインタラクションが含まれることがある。場合によっては、アクション (何かを購入する、送信する、実行するなど) が起きるなどして、同期したメディアの進行に影響すること (同期したメディアが、利用者の入力によって決まる複数のパスを持っている場合など) もある。このような場合は、時間依存メディアに対する代替コンテンツにもリンク又は何らかのメカニズムを提供して、その代替コンテンツの利用者が、同期したメディアの利用者と同じ選択肢から選べ、同じことができるようにする。
事例
- 新しい機器の使い方を従業員に示す研修フィルムで、1 人の人が使い方を実演しながら、同時に説明している。この研修フィルムの制作に使った脚本が代替コンテンツの出発点として使用されていて、実際の発話内容などに合わせて編集及び変更されている。研修フィルムと、時間依存メディアに対する代替コンテンツは、この会社のウェブサイトで公開されている。従業員は、機器の使い方を学ぶにあたって、このどちらか一方、又は両方を使うことができる。
- インタラクティブなショッピング環境で、利用者がバーチャル店舗を操作して買い物できるようになっている。時間依存メディアに対する代替コンテンツでは、利用者がバーチャルショッピングカートに品物をドラッグするのではなく、リンクを含むテキストで提供された同じショッピングのコンテンツにアクセスして、商品陳列棚の列を選び、商品を購入できるようになっている。
検証
手順
- 時間依存メディアに対する代替を参照しながら、同期したメディアによる提示を閲覧する。
- 時間依存メディアに対する代替にある発話内容が、同期したメディアによる提示での発話内容と一致していることを確認する。
- 時間依存メディアに対する代替に、音の説明があることを確認する。
- 時間依存メディアに対する代替に、舞台及び舞台の変更の説明があることを確認する。
- 時間依存メディアに対する代替に、(人、動物など) 「登場人物」の行動及び表現の説明があることを確認する。
- 代替版が別のページにある場合、利用者が別の版に到達できるリンクの可用性を確認する。
期待される結果
- 2.、3.、4. 及び 5. の結果が真である。