【注意】この文書にはより新しいバージョンが存在します: WCAG 2.1 達成方法集
この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.0 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。
全てのウェブコンテンツ技術
これは、次の達成基準に関連する達成方法である:
この達成方法の目的は、元の非テキストコンテンツと同じ目的及び情報を伝えるテキストによる代替を作成することである。その結果、非テキストコンテンツを取り除いてテキストによる代替で置き換えることができ、機能や情報が失われてしまうこともない。このテキストによる代替は、必ずしも非テキストコンテンツ自体について記述するとは限らない。同じ目的を果たし、同じ情報を伝達するべきである。結果的にテキストによる代替が非テキストコンテンツの説明のようになることがある。しかしながら、このケースは同じ目的を果たすための最善の方法である場合にのみ当てはまる。
可能であれば、簡潔なテキストによる代替は目的及び情報を完全に伝達すべきである。短いフレーズや文ではそれが不可能な場合は、簡潔なテキストによる代替でその情報の概要を提供すべきである。併せて長いテキストによる代替も使って情報の全てを伝達する。
テキストによる代替は非テキストコンテンツの代わりをすることができるべきである。非テキストコンテンツがページから削除され、そのテキストに置き換えられたとしても、そのページが同じ機能及び情報を提供する。テキストによる代替は簡潔で、できる限り有益な情報とする。
テキストにどのようなテキストを入れるか決める場合に、以下のような質問について考えるとよい:
なぜこの非テキストコンテンツがここにあるのか?
それはどのような情報を示しているのか?
それはどのような目的を果たすのか?
非テキストコンテンツを使用することができない場合、何という言葉を使って同じ機能及び/又は情報を伝達するか?
非テキストコンテンツがコンテンツを理解する上で重要な文言を含んでいる場合、代替テキストもその文言を含んでいるべきである。画像に埋め込まれたテキストが簡潔なテキストによる代替では収まらない場合は、簡潔なテキストによる代替で説明し、併せて長いテキストによる代替で完全なテキストを提供すべきである。
検索ボタンが拡大鏡の画像を使っている。そのテキストによる代替には「拡大鏡」ではなく、「検索」と書かれている
ロープに結び目が作られていく様子を矢印で示して、結び目がどのような結び方になっているかを絵で説明している。そのテキストによる代替は結び方を説明すべきで、その絵が何に見えるかではない。
おもちゃを正面から見た絵がある。そのテキストによる代替はおもちゃの正面から見た様子を説明している。
タイヤの交換方法をアニメーションで示している。簡潔なテキストによる代替はそのアニメーションが何についてであるかを説明している。長いテキストによる代替はタイヤの交換方法を説明している。
TechTron 社のロゴがリスト中のそれぞれの製品の隣にあり、「TechTron」という簡潔なテキストによる代替により製造元を示している。
10 月の売上げを示しているグラフには「10 月の売上表」という簡潔なテキストによる代替がある。 併せてそのグラフの全ての情報を提供する長い説明もある。
図案化された文字の「戦争の歴史」という言葉を埋め込んだ画像が見出しにある。その画像に対する代替テキストは「戦争の歴史」である。
棚の上に並んだ本の画像にはその本に関するウェブページへのナビゲーション手段を提供するインタラクティブなエリアがある。 「この区画で購入できる本。本を選択するとその本の詳細がわかります。」というテキストによる代替は画像及びインタラクティブな性質を説明している。
この達成方法に関する参考リソースはない。
非テキストコンテンツを削除する、非表示にする、又は隠す。
テキストによる代替で置き換える。
何も情報が失われていないことを確認する (非テキストコンテンツの目的がテキストによる代替によって満たされている)。
非テキストコンテンツがコンテンツを理解する上で重要な単語を含む場合、その単語をテキストによる代替に含めている。
3.の結果が真である。非テキストコンテンツにコンテンツを理解するために必要な単語が含まれている場合は、4.の結果も真であることを確認する。
この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、この手順や期待される結果を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。