【注意】この文書にはより新しいバージョンが存在します: WCAG 2.1 達成方法集
この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.0 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。
画像を表示させるために CSS が利用可能なウェブコンテンツ技術
これは、次の達成基準に関連する達成方法である:
この達成方法の目的は、単に装飾することだけが目的の画像と、マークアップを追加することなくウェブコンテンツに対して視覚的な整形を行うための画像を追加する方法を示すことである。これによって、支援技術がテキストではないコンテンツを無視することが可能になる。文字サイズの拡大やハイコントラストの設定を妨げている CSS の背景画像を消すことができるように、一部のユーザエージェントでは、利用者の要求に応じて CSS を無視または無効にすることができる。
背景画像は、以下の CSS プロパティで表示させることができる:
background
,
background-image
,
content
(:before
又は :after
疑似要素と組み合わせて使用)
list-style-image
.
注: この達成方法は、情報を伝えている画像、なんらかの機能を持っているような画像、主として知覚的なエクスペリエンスを作り出すことを目的としているような画像に対しては使用すべきではない。
訳注: MDN の疑似要素 (Pseudo-elements) に示されているように、:after
及び :after
疑似要素について、コロンを 1 個のみ用いるのは古い、互換性のための構文である。コロンを 2 個置くのが現在の正式な構文であることに注意されたい。
以下のスタイルシートは、ページ全体の背景画像を指定している。
コード例:
…
<style type="text/css">
body { background: #ffe url('/images/home-bg.jpg') repeat; }
</style>
</head>
<body>
…
以下のスタイルシートは、利用者がマウスポインタをリンクの上に置いたときの装飾的なロールオーバー効果を出すために CSS の background
プロパティを使用している。
コード例:
a:hover { background: #ffe url('/images/hover.gif') repeat; color: #000;
text-decoration: none;
}
以下のスタイルシートでは、要素の角を丸くするために、CSS の background
プロパティを使用している。
コード例:
…
<style type="text/css">
div#theComments { width:600px; }
div.aComment { background: url('images/middle.gif') repeat-y left top;
margin:0 0 30px 0; }
div.aComment blockquote { background: url('images/top.gif') no-repeat left top;
margin:0; padding:8px 16px; }
div.aComment div.submitter { background:#fff url('images/bottom.gif') no-repeat left top;
margin:0; padding-top:30px; }
</style>
</head>
<body>
<div id="theComments">
<div class="aComment">
<blockquote>
<p>Hi John, I really like this technique and I'm gonna use it on my own Website!</p>
</blockquote>
<div class="submitter">
<cite><a href="http://example.com/">anonymous coward</a> from Elbonia</cite>
</div>
</div>
<div class="aComment">
…
</div>
</div>
…
この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
HTML 4.01 specification には、body
要素の background
属性は非推奨であると記述されている。
訳注 1: 「background property」は、CSS Backgrounds and Borders Module Level 3§3.10. Backgrounds Shorthand: the background property で再定義されている。この仕様は W3C 勧告ではないが、CSS Snapshot 2018 によれば、今日の CSS を構成する仕様として位置づけられている。
訳注 2: HTML 4.01 は Superseded Recommendation としてマークされ、廃止された仕様である。HTML5 において、body 要素の background 属性は、は HTML 5.2§11.2. Non-conforming features で不適合な機能として定義されている。
装飾目的の画像の存在を確認する。
それらが CSS に含まれていることを確認する。
1. の結果が真である場合に、2. の結果が真である。
この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、この手順や期待される結果を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。