【注意】この文書にはより新しいバージョンが存在します: WCAG 2.1 達成方法集
この達成方法 (参考) の使用法と、この達成方法が WCAG 2.0 達成基準 (規定) とどのように関係するのかに関する重要な情報については、WCAG 達成基準の達成方法を理解するを参照のこと。適用 (対象) のセクションは、その達成方法の範囲について説明しており、特定の技術に関する達成方法の存在は、その技術があらゆる状況で WCAG 2.0 を満たすコンテンツを作成するために使用できることを意味するものではない。
スクリプトをサポートする HTML 及び XHTML。この達成方法では、JavaScript 1.4 の try/catch 構文を用いる。
これは、次の達成基準に関連する達成方法である:
SCR19 に関するユーザエージェントサポートノートを参照のこと。
この達成方法の目的は、ウェブページの他の要素を更新する select 要素において onchange イベントを正しく使用する方法を示すことである。この達成方法は、コンテキストの変化を引き起こさない。ウェブページに一つかそれ以上の select 要素があるとき、一方の onchange イベントは、そのウェブページの別の select 要素における選択肢を更新できる。そして、select 要素によって必要とされるデータのすべてが、ウェブページの中に含まれている。
ウェブページでの音声読み上げ順序において、選択によって変更されるアイテムが、トリガーとなる select 要素の後にあることに注意することが重要である。これは、支援技術が変化を察知するのを確実にし、変更されたアイテムがフォーカスされたとき、利用者は新しいデータを認識する。なお、この達成方法は、ユーザエージェントによる JavaScript のサポート状況に依存する。
この事例には、二つの select 要素がある。最初の select 要素でアイテムが選択されたとき、二つめの select 要素の選択肢が適切に更新される。最初の select 要素には、大陸のリストがある。そして、二つめの select 要素には、選択された大陸に位置する国々の一部のリストがある。onchange イベントは、大陸の選択に連動している。大陸の選択が変わると、国の選択肢は、ドキュメントオブジェクトモデル (DOM) を通して JavaScript を用いて変更される。必要であるすべてのデータ、国と大陸のリスト、はウェブページの中に含まれている。
以下のコードの概要:
トリガーとなる select 要素の大陸ごとの国々のリストを含む countryLists 配列
大陸の select 要素の onchange イベントによって呼ばれる countryChange() 関数
ウェブページの本文の select 要素を作成する XHTML コード
コード例:
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> 
<!DOCTYPE html PUBLIC "-//W3C//DTD XHTML 1.0 Transitional//EN" 
  "http://www.w3.org/TR/xhtml1/DTD/xhtml1-transitional.dtd"> 
<html xmlns="http://www.w3.org/1999/xhtml" xml:lang="en" lang="en"> 
  <head> 
    <meta http-equiv="content-type" content="text/xhtml; charset=utf-8" /> 
    <title>Dynamic Select Statements</title> 
<script type="text/javascript">
 //<![CDATA[ 
 // 国の選択項目のリストに現れるのと同じ順の選択可能な国の配列 
 var countryLists = new Array(4) 
 countryLists["empty"] = ["Select a Country"]; 
 countryLists["North America"] = ["Canada", "United States", "Mexico"]; 
 countryLists["South America"] = ["Brazil", "Argentina", "Chile", "Ecuador"]; 
 countryLists["Asia"] = ["Russia", "China", "Japan"]; 
 countryLists["Europe"]= ["Britain", "France", "Spain", "Germany"]; 
 /* CountryChange() はselect要素のonchangeイベントから呼び出される。 
 * param selectObj - onchangeイベントで生成されるselectオブジェクト。
 */ 
 function countryChange(selectObj) { 
 // 選択された選択肢のインデックスを得る 
 var idx = selectObj.selectedIndex; 
 // 選択された選択肢の値を得る 
 var which = selectObj.options[idx].value; 
 // countryLists 配列から項目のリストを検索するために選択された選択肢の値を使う 
 cList = countryLists[which]; 
 // そのIDを通して国のselect要素を得る
 var cSelect = document.getElementById("country"); 
 // 国のリストから現在の選択肢を削除する 
 var len=cSelect.options.length; 
 while (cSelect.options.length > 0) { 
 cSelect.remove(0); 
 } 
 var newOption; 
 // 新しい選択肢を生成する 
 for (var i=0; i<cList.length; i++) { 
 newOption = document.createElement("option"); 
 newOption.value = cList[i];  // 選択肢の文字列と値は同じとする 
 newOption.text=cList[i]; 
 // 新しい選択肢を追加する 
 try { 
 cSelect.add(newOption);  // これはDOMをサポートするブラウザでは失敗するが、IEには必要 
 } 
 catch (e) { 
 cSelect.appendChild(newOption); 
 } 
 } 
 } 
//]]>
</script>
</head>
<body>
  <noscript>This page requires JavaScript be available and enabled to function properly</noscript>
  <h1>Dynamic Select Statements</h1>
  <label for="continent">Select Continent</label>
  <select id="continent" onchange="countryChange(this);">
    <option value="empty">Select a Continent</option>
    <option value="North America">North America</option>
    <option value="South America">South America</option>
    <option value="Asia">Asia</option>
    <option value="Europe">Europe</option>
  </select>
  <br/>
  <label for="country">Select a country</label>
  <select id="country">
    <option value="0">Select a country</option>
  </select>
</body>
 </html>このコードの実装サンプル: 動的なセレクトメニュー
この参考リソースは、あくまでも情報提供のみが目的であり、推薦などを意味するものではない。
(今のところ、なし。)
トリガーとなる select 要素 (この事例では、大陸を選択するセレクトメニュー) に移動し、選択肢の値を変える。
トリガーによって更新された select 要素 (この事例では、国を選択するセレクトメニュー) へ移動する。
一致する選択肢の値が、他の select 要素に表示されていることを確認する。
トリガーとなる select 要素へ移動し、選択肢へ移動するが、値を変えない。
一致する選択肢の値が、関連付けられた要素にまだ表示されていることを確認する。
関連付けられた要素の変化が認識されることを確かめるために、select 要素を支援技術を用いて検証することが望ましい。
3. 及び 5. の結果が真である。
この達成方法が「十分な達成方法」の一つである場合、この手順や期待される結果を満たしていなければ、それはこの達成方法が正しく用いられていないことを意味するが、必ずしも達成基準を満たしていないことにはならない。場合によっては、別の達成方法によってその達成基準が満たされていることもありうる。